フランシス・クリック:遺伝暗号を発見した男

フランシス・クリック生誕100年によせて

〜 M・リドレー『フランシス・クリック』訳者による補遺 〜

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The Life of Francis Crick

(Francis Crick: 1916-2004)

フランシス・クリック:遺伝暗号を発見した男

マット・リドレー

(日本語版:田村浩二 訳)

            

franciscrick

 

フランシス・クリックは英国出身の分子生物学者、生物物理学者、そして神経科学者でした。1953年にジェームズ・ワトソンと共にDNAの二重らせん構造を発見したことで特に有名です。フランシス・クリックは遺伝暗号の解明に中心的な役割を果たし、細胞内で遺伝情報は本質的にDNAからRNAを経てタンパク質へという一方向にしか伝わらないという「セントラルドグマ」の名で広く知られている概念を打ち立てました。2016年はフランシス・クリックの生誕100周年にあたります。このたび、マット・リドレーの名著『Francis Crick: Discoverer of the Genetic Code』の邦訳が勁草書房から刊行されました。本書は秀逸な大科学者の伝記であるのみならず、分子生物学成立過程の優れたレヴューにもなるでしょう。フランシス・クリックの孫娘のキンドラ・クリック氏は、この邦訳本に対して、次のような素晴らしい序文を寄せてくださいました。フランシス・クリック生誕100年の今年、お読みいただけると幸いです(《訳者あとがき》も是非ご覧ください)。

2016年1月1日 田村 浩二

 

キンドラ・クリック氏(フランシス・クリックの孫)による序文(抜粋)

私は、勁草書房と、祖父の伝記を心をこめて日本語に翻訳してくださった東京理科大学の田村浩二教授に深く感謝いたします。マット・リドレーは祖父を動かした問いと人生を描いています。大成功や失敗、そして彼の文章にあふれる科学への情熱は、人生に潜むたくさんの謎を探検するときにきっと励ましになります。祖父は、深遠な発見が平凡な発見より難しいものではないと信じていました。「自然は重要な問題を難しくするようなたくらみはしない。だから、人生に限りがあるなら、志を高くもて―本質的な問題を追求せよ。

オレゴン州ポートランドにて キンドラ・クリック

 

 

書評

 内田麻理香氏ブログ:KASOKEN satelliteの記事

 毎日新聞(2015年9月20日)・内田麻理香氏(サイエンスライター)

 日本経済新聞(2015年9月20日)・長谷川英祐氏(北海道大学准教授)

 読売新聞(2015年10月12日)・岡ノ谷一夫氏(東京大学教授)

 聖教新聞(2015年10月24日)

 日経サイエンス 2015年11月号・森山和道氏(サイエンスライター)

 読売新聞・読書委員が選ぶ「2015年の3冊」・柴田文隆氏(読売新聞編集委員)

 原著者 マット・リドレー氏によるツイート

 キンドラ・クリック氏による序文(全文)



フランシス・クリック生誕100年記念論文 (田村浩二)

(インド科学アカデミーによるツイート)


The Genetic Code: Francis Crick's Legacy and Beyond

(フランシス・クリック特集号、Life Journal)

(Welcome to the Tamura Lab)


日本分子生物学会フォーラム「フランシス・クリック生誕100年記念」

(茂木健一郎氏ブログ)



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